家族へ。

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進学校に通う高校1年生の女子。
進路に悩んでいた。
成績も悪い上に、特技も個性も愛想もない。ついでに気も利かないときた。


自分でもわかっていた。


親や姉からは激しく責められた。
より卑屈になっていくだけだった。

担任と面談もした。
より悲しくなるだけだった。

友達と話しをした。
より劣等感を味わうだけだった。


親や姉から、毎日怒られた。
「将来生きていけないぞ」
「もっと一生懸命にやりなさい」
「必死で勉強しろ」
 ーわかってる
 ーこの前も聞いた
 ー必死だよ


翌朝、布団に彼女の姿はなかった。
マンションの階段の下に、彼女は眠るように冷たく横たわっていた。
ポケットには、「家族へ」というメモが一枚。


「これが、まさに私の必死です。」
青春
公開:20/11/14 22:53
更新:20/11/15 08:19

かさ( 愛媛 )

来年以降のいきかたが決まりましたヽ(=´▽`=)ノ

コメント読んだりお返事したりするのはとても好きなので、気楽にコメントいただけると嬉しいです。

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