年賀状

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11月になると毎年、退職した会社から来年の手帳とカレンダーが送られて来る。それが着くと一年は早いと感じる。
更に喪中ハガキも来るタイミングだ。昔は祖父母や親が永眠したので賀状は欠礼しますが、昨今は息子さんから父が、奥様から主人が亡くなりましての文面になってきた。

時間の経過と共に致し方ない現実かとも思うが、一抹の寂しさを感じる。
毎年賀状を出す知人の数で購入枚数を決めるが、年々減るばかりである。
更に高齢の為、賀状を出す事を止めましたと連絡も来る様になった。
知己とはメールもあるしとも思うも、賀状は一種の儀式の様に思えて続けている。

そんな折ご先祖様より、次の方々にも賀状を差し出すべし候との書状が届いた。
殿様、老中、町奉行、八丁堀の同心、足軽の某、浪人の某、百姓の某、商人の某など、何とご先祖様は幅広いお付き合いがあるもんだと驚いた。
こうなると今年は年賀状の購入枚数を増やさなければ!
ファンタジー
公開:20/11/16 12:36
更新:20/11/16 12:44

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