断捨離

もう着なくなった服。いつか使おうと思ってたダイエット器具。忙しいあまりに着ける機会も無くなったアクセサリーなどなど。
「うぐぁぁ勿体ない···！」
「でも、捨てる時は思い切って捨てなきゃねぇ」
「分かってるけどぉ···」
執念を断ち切って、ゴミ袋に突っ込んでいく。手に取る度に、それを買った時の思い出が流れ込んでくるようだ。
「これ、旅行先で買ったんだっけ」
「おや埃被っとるじゃないか」
「あの時は可愛いーと思って買ったけど、今見るとそうでもないかも···」
「テンション上がっとったんだね」
「よくあるから困る···」

「ふぃー···だいぶ片付いたかな」
「そうだねぇ。だいぶスッキリしたね」
「今日はこのぐらいにして、お茶でも飲もう」
台所で二人分のお茶を用意して、ふと気付く。

あれ？私、一人暮らしなのに。
誰と一緒に掃除してたんだ？

「···私もねぇ、綺麗な部屋の方が好きだからねぇ」