生首の躾

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最近のお父さまはなんだか少し優しくなったような気がする。今朝僕がナイフを落としたときどんな雷が落ちるか想像したけど弱い雨が降っただけだった。ぽかんとした僕を見てミミはくすりと笑った。
「やっと子守唄が効いてきたみたいね」
訳を聞くとミミは毎晩お父さまの首と一緒に寝ていると言う。
そんなことがあるのか、と僕は重ねて尋ねる。
「お父さまにおやすみのキスをすると首が外れるのよ。それをこっそり部屋へ持ち帰るの。そしてね、ベッドに横になってお父さまをお腹に乗せ、昼間のけしからないことを叱ってあげるの。生首のお父さまは少しべそをかきながら素直に聞いてくれる。うんうんと小さく頷くのがリズミカルだから、それを子守唄って呼んでいる」
なんてこった!それは僕も見られるか聞くとミミは頭を傾げた。
「どうかしらね。たぶん無理ね」
がっかりだったけど雷はごめんなので、引き続きお父さまの生首の躾をミミに頼んでおいた。
その他
公開:20/11/13 23:43

晴れ時々雨

普段Twitterにて140字小説を中心に書いています。ジャンルはないです。

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