伸びるペン
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開口一番、スーツを着こなした先生が言った言葉は「伸びるペンは持ち込み禁止!」だった。
学生たちから不満の声が上がる。
「どうしてですか!」
先生は静かな口調で言った。
「伸びるペンをドアの下らへんに設置。足を引っかける遊びが流行りました。危険ですよね」
先生は、生徒の様子を確認し、続ける。
「次に、ペンを使っている時、誤って体重をペンにかけてしまい、ペンが弾きとんだ事件がありました」
生徒たちのざわつきはだんだん静かになってきた。
「最後に」
いきなり押し黙った先生に、生徒たちは息を呑む。
「見てください、これを」
先生はスーツをバッと脱ぎ捨てた。肩口には、ペンが突き刺さっている。
「誰かが、私の背中へ向け、ペンを輪ゴムのように引き延ばし、ぶっぱなしました」
スーツを拾い上げると、静まり返った教室へ向けて先生は叫んだ。
「30万もするスーツをダメにした生徒は誰ですか!」
学生たちから不満の声が上がる。
「どうしてですか!」
先生は静かな口調で言った。
「伸びるペンをドアの下らへんに設置。足を引っかける遊びが流行りました。危険ですよね」
先生は、生徒の様子を確認し、続ける。
「次に、ペンを使っている時、誤って体重をペンにかけてしまい、ペンが弾きとんだ事件がありました」
生徒たちのざわつきはだんだん静かになってきた。
「最後に」
いきなり押し黙った先生に、生徒たちは息を呑む。
「見てください、これを」
先生はスーツをバッと脱ぎ捨てた。肩口には、ペンが突き刺さっている。
「誰かが、私の背中へ向け、ペンを輪ゴムのように引き延ばし、ぶっぱなしました」
スーツを拾い上げると、静まり返った教室へ向けて先生は叫んだ。
「30万もするスーツをダメにした生徒は誰ですか!」
SF
公開:20/11/15 21:10
お立ち寄りありがとうございます。ショートショート初心者です。
拙いなりに文章の面白さを追求していきたいと思って日々研究しています。
よろしくお願いします!
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