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「K、こんな所に入口が?」
新入Yが連れてこられたのは大噴水広場だ。
「もちろん。アジトの入口は死角にある」
Yは目前の観光客に目を向けた。
「そう言う割にはここ人で溢れかえってますけど。それに…」視線を横に戻した。
「なぜわざわざゴミ捨場の横なんですか。臭いもひど…。分かった!だから死角になるんですね」
Kは時間を確認した。
「俺もここは初めてだ。詳細な場所は聞けていない」
「えっ…」
「ここは単純に人が寄り付かないだけだ」
再度時間を確認する。
「そろそろだ」
すると広場にけたたましく鐘の音が鳴り響いた。
それを合図に観光客は一斉にカメラを噴水に向け始める。
定刻になると噴水が音楽に合わせ吹き上がる仕掛けだ。
これ目当てに観光客も訪れている。
「あそこか」Kが動く。
背後で噴水が上がる。Kは皆が背を向けている電話ボックスに入った。
そして消えた。
Yはやっと死角の意味を理解した。
新入Yが連れてこられたのは大噴水広場だ。
「もちろん。アジトの入口は死角にある」
Yは目前の観光客に目を向けた。
「そう言う割にはここ人で溢れかえってますけど。それに…」視線を横に戻した。
「なぜわざわざゴミ捨場の横なんですか。臭いもひど…。分かった!だから死角になるんですね」
Kは時間を確認した。
「俺もここは初めてだ。詳細な場所は聞けていない」
「えっ…」
「ここは単純に人が寄り付かないだけだ」
再度時間を確認する。
「そろそろだ」
すると広場にけたたましく鐘の音が鳴り響いた。
それを合図に観光客は一斉にカメラを噴水に向け始める。
定刻になると噴水が音楽に合わせ吹き上がる仕掛けだ。
これ目当てに観光客も訪れている。
「あそこか」Kが動く。
背後で噴水が上がる。Kは皆が背を向けている電話ボックスに入った。
そして消えた。
Yはやっと死角の意味を理解した。
その他
公開:20/11/11 14:06
まずは自分が楽しむこと。
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