11月11日

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 友人に連れられてやってきたのは、スティック状のチョコレート菓子が風に揺れる畑だった。
 棒状のプレッツェルにチョコレートがコーティングされた人気チョコレート菓子である。
 収穫適期が10月下旬から11月上旬。11月11日には新鮮なものが店頭に並ぶ。
「収穫を手伝ってほしい?」
「そう、タダ働きとは言わないから、頼むよ」
 無類のチョコ好きな僕は、断る理由がない。

 畑に入る。黄金色に輝く滑らかなチョコレート。風に揺れるたび甘い香りが鼻腔をくすぐる。
「よし、やるか」

 しばらく収穫していると、チョコ好きの性が顔を出す。
 目の前に並ぶ無数のチョコレート菓子。これは食べないわけには……。じゅるり。

「どれくらい進んだ?」
 友人が様子を確認しに来た。
「あー食べちゃったか……」
 目の前には全身チョコレート菓子になった青年が硬直していた。

 お店で売ってるのを買って食べないから……
ファンタジー
公開:20/11/11 13:07
更新:20/11/11 13:21

たけなが


たくさん物語が作れるよう、精進します。
よろしくお願いします!

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