もう一人の道化師【改】

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ここはサーカス。怪力男に花形バレリーナの空中ブランコショー。ヒラリハラリとハンケチを翻し、手品師の掌からバラが生まれます。一方で道化師のジムニーには華やかさとは真逆の、大袈裟な身振り手振りで不恰好に転ぶ役目が与えられました。若い頃には元気にお客さんを賑わせた彼も、やがて見窄らしくなり、サーカスを去る日が来ました。帽子の中へ集めたカンパの他には持つ物も持たず、安価な下宿先を探すジムニー。人々は彼の事を「役立たず」と言って日に日に酒を飲む量も増えました。やがてジムニーは心を病んで通りで暴れ、厄介者の彼は精神病院へと入院させられます。

しかしある日、食堂で昼食をすませてぼんやり歩いていると…なんと!サーカスにいるではありませんか!驚いた彼がテントを覗くと、たった今ショーが始まったばかり。お客さんに混じってジムニーは自分と似た道化師が転ぶ姿を見て笑いました。そこへ天国からの明かりが射し込んできて
ファンタジー
公開:20/11/12 13:29
更新:21/02/27 20:51

水鏡かけら( 日本 )

執筆のリハビリがてらに、書いております。
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