歪み カフェ篇
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横殴りの雨が降っている。「横殴りの雨」という名のカフェに客は一人もいない。マスターはいつものように、小さな椅子に座って目を閉じている。一匹のアリがカフェの椅子をよじ登ろうとしている。しかし、滑ってなかなかうまくいかない。でもアリは諦めない。何度も椅子によじ登ろうとする。マスターは目を閉じている。よじ登ろうとするアリ。風が吹く。このカフェには窓は無い。ほんの一瞬、宇宙が歪む。アリは宇宙の歪みを察知して動きを止める。しかし歪みが一瞬で終わったのを確認するとまた、椅子によじ登り始める。
ファンタジー
公開:20/11/09 16:52
時折、頭をかすめる妄想のカケラを集めて、少しずつ短いお話を書いています。コメントは励みになります。
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