ママは魔法使い
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「ママ、可愛いお弁当って言ったよね」
制服に着替えたレイカは母親が作ったお弁当を見て眉根をしかめた。
「どう見ても可愛い熊さんオムレツでしょ」
「どこがよ!目は海苔でどんよりしてるし、口は血みどろケチャップだし。全然可愛くない」
「朝から元気だな、レイカは。パパと朝ごはん食べよう」
父親は少し焦げたパンにバターとハチミツをたっぷりかけてもぐもぐしている。
「パパの、のり弁持っていけば良いじゃない。はい、解決」
父親は「今日は熊弁当か」と苦笑いしている。
「もういいよ、ヨダレ熊で!」
不機嫌な顔で焦げたパンにジャムを塗りたくって食べ始める。
「ママは魔法で何が得意なの?」
思案顔した母親が目をキラリとさせた。
「大体げんこつで直せるものなら何ででも」
「何よそれ」
「よくママに車のエンジン動かして貰ったな」
「力業じゃない」
「魔法にもセンスがあるんだよ」
父親がそっと耳打ちした。
制服に着替えたレイカは母親が作ったお弁当を見て眉根をしかめた。
「どう見ても可愛い熊さんオムレツでしょ」
「どこがよ!目は海苔でどんよりしてるし、口は血みどろケチャップだし。全然可愛くない」
「朝から元気だな、レイカは。パパと朝ごはん食べよう」
父親は少し焦げたパンにバターとハチミツをたっぷりかけてもぐもぐしている。
「パパの、のり弁持っていけば良いじゃない。はい、解決」
父親は「今日は熊弁当か」と苦笑いしている。
「もういいよ、ヨダレ熊で!」
不機嫌な顔で焦げたパンにジャムを塗りたくって食べ始める。
「ママは魔法で何が得意なの?」
思案顔した母親が目をキラリとさせた。
「大体げんこつで直せるものなら何ででも」
「何よそれ」
「よくママに車のエンジン動かして貰ったな」
「力業じゃない」
「魔法にもセンスがあるんだよ」
父親がそっと耳打ちした。
ファンタジー
公開:20/11/07 21:45
魔法使い
不器用
射谷 友里(いてや ゆり)と申します
十年以上前に赤川仁洋さん運営のWeb総合文芸誌「文華」に同名で投稿していました。もう一度小説を書くことに挑戦したくなりこちらで修行中です。感想頂けると嬉しいです。宜しくお願いします。
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