喉の手(つづき)

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最近、宝石店や高級ブランド店で頻発している謎の窃盗事件が世間を騒がせていた。
突然、店内に手だけが現れて商品を強奪すると、瞬時に消え失せてしまうという。
警察は対策本部を設置したが、犯人の手がかりはまったくつかめず、犯人がこのまま野放しでは、警察の面子も丸つぶれだ。ついには手だけ見せる透明人間の仕業ではないかという噂がまことしやかにささやかれる始末で、迷宮入りしそうになっていた。
そこで局面を打開するため、科学捜査研究所では、その奇妙な手が出没した店のデータを集積し、人工知能に読み込ませることで、次にどの店に現れるか予測することにした。
そして、人工知能が指定した店に張り込んでいたところ、とうとう手が現れた。
刑事は指名手配書を手に見せると、その場から逃げられないよう複数の警察官が手を取り囲み、特製の手錠をかけて現行犯逮捕した。
手の指紋などから非行歴のあったリリカはあえなく御用となった。
ミステリー・推理
公開:20/11/08 07:17
『とってもふしぎな創作ドリル』 「ストーリー09 喉の手」 宝石店 高級ブランド店 窃盗事件 商品 警察 犯人 科学捜査研究所

山田衆三( 東京 )

1975年奈良県生駒市生まれ。奈良市で育ち、大学時代は京都(御所の近く)、大学院時代は湘南(海ではなく山側)で過ごす。
田丸雅智先生の作品に衝撃を受け、通勤中や休日などで創作活動に励む。
『ショートショートガーデン』で初めて自作「ネコカー」(2019年06月13日)を発表。
読んでくださった方の琴線に触れるような作品を紡ぎだすことが目標。

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