間違い探し
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「可愛い双子ちゃんね!」
街ですれ違う人は、みんな、私と妹を見てそう言った。
私と妹は一卵性の双子。生まれた瞬間から、ずっと、「可愛い双子」と言われ続けてきた。
「変なの」
「変なの」
「私達、全然違うのにね」
「違うのにね」
それが、私達の口癖だった。
ある日、私が髪を切りたいと言うと、母は妹も髪を切らせると言った。
「何で?」
「だって、貴女達は双子だもの」
ある日、妹がハマっているバンドのTシャツが欲しいと言うと、父は私の分まで用意してきた。
「何で?」
「何でって、お前達は双子だからな」
「お父さんもお母さんも、間違い探し下手くそだね」
「下手くそだね」
私は髪が短いのが好き。妹は長いのが好き。
妹がハマっているバンドに、私は露ほども興味は無い。
でも、私達は「双子」だから、全部一緒にされてしまう。
「変なの」
「変なの」
「私達、全然違うのにね」
「違うのにね」
街ですれ違う人は、みんな、私と妹を見てそう言った。
私と妹は一卵性の双子。生まれた瞬間から、ずっと、「可愛い双子」と言われ続けてきた。
「変なの」
「変なの」
「私達、全然違うのにね」
「違うのにね」
それが、私達の口癖だった。
ある日、私が髪を切りたいと言うと、母は妹も髪を切らせると言った。
「何で?」
「だって、貴女達は双子だもの」
ある日、妹がハマっているバンドのTシャツが欲しいと言うと、父は私の分まで用意してきた。
「何で?」
「何でって、お前達は双子だからな」
「お父さんもお母さんも、間違い探し下手くそだね」
「下手くそだね」
私は髪が短いのが好き。妹は長いのが好き。
妹がハマっているバンドに、私は露ほども興味は無い。
でも、私達は「双子」だから、全部一緒にされてしまう。
「変なの」
「変なの」
「私達、全然違うのにね」
「違うのにね」
その他
公開:20/11/07 10:52
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