ストロベリー・怨・ザ・ショートケーキ

よく食べ物の怨みは恐ろしいっていうけど、あれ本当。
私はあいつを絶対許さない。

一緒に食べに行こうねって約束した代官山のお洒落なカフェのショートケーキ。
私に内緒で食べに行ったんだよ。信じられる？
会社の後輩の女に誘われた？断ればいいじゃないそんなの。
あの女、いつも胸元が開いてる服着て気持ち悪いのよ。

あっ別に女がどうとかじゃないの。
ただ約束したじゃない？一緒に食べに行こうって。
メールしたよね？何回も。したよね？
私はショートケーキが食べたいだけなの。

それを何？私の目の前で美味しそうに食べて。
あーん、とかして。
それから部屋に帰って。
あーん、とか言って。

馬鹿じゃないの。

結婚しようって言ったよね？
メールしたよね！何回も！したよね！

ふざけんなよ！

許さねぇからな！

あっ別に女とかどうでもいいの、ほんとに。
ただ食べ物の怨みは恐ろしいって話。覚えといて。