ミス歴史コンテスト

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世界中の歴史的な衣装を纏った美女が集うコンテストが行われることになった。
日本代表に選ばれた私は平安時代の十二単を着ることになった。
着物の重さは20kgほどあり、コンテストに向けて筋トレを欠かすことはできない。
髪は自分の身長より長く伸ばし、一人で手入れができないので、お付きの人に任せている。
おちょぼ口の紅を塗り、眉は剃って長円形の丸を描く。
変な顔。
子供の頃から綺麗だなんて言われた事はない。親にさえ。
見世物パンダの気分。
私、なんでこんな役を引き受けちゃったんだろう——。

ステージに上がると、万雷の拍手が私を迎えた。
すごい喚声!
最前列の異国の女の子が涙を流して私に何か叫んでいる。
「ビューティフォー!!」
え、私が…?
「イエース!!」
気がつくと私も目に涙が滲んでいた。
私は初めて知った。
美しいの基準は一つじゃないんだ。
やがて胸の奥から不思議な自信が湧いてきた。
青春
公開:20/11/04 08:11

水素カフェ( 東京 )

 

最近は小説以外にもお絵描きやゲームシナリオの執筆など創作の幅を広げており、相対的にSS投稿が遅くなっております。…スミマセン。
あれやこれやとやりたいことが多すぎて大変です…。

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