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真っ白なシルクの服を身にまとったカノジョ。白百合の花飾りを被っていた。
「見て、これ、かわいいでしょう~」
似合っている。ファッションを教えた甲斐があった。ダサかったころとは見違えるようだった。
でも、
「いつもの服装の方が良かったな」
「え~なんで?」
慣れないお店で一生懸命、仮装を吟味するカノジョの姿が目に浮かんだ。うれしいし、いとおしい。
でも、
「俺に一言、聞いてほしかったな」
「じゃあ、どんな服が良かったの?」
「いつもの服がよかった。特別な服じゃなくて」
カノジョは口に手を当て大げさに驚いて見せた。
「意外。前は『ダサいからもっと服のセンス磨け』なんて言ってたのに」
「ああ、今更後悔してるよ。君をもっと褒めればよかった」
でも、失うまでわからなかった。日常の大切さなんて。
「何よ、急に優しくなっちゃって」
裾から伸びる、半透明の足を見て、目頭が熱くなった。
「見て、これ、かわいいでしょう~」
似合っている。ファッションを教えた甲斐があった。ダサかったころとは見違えるようだった。
でも、
「いつもの服装の方が良かったな」
「え~なんで?」
慣れないお店で一生懸命、仮装を吟味するカノジョの姿が目に浮かんだ。うれしいし、いとおしい。
でも、
「俺に一言、聞いてほしかったな」
「じゃあ、どんな服が良かったの?」
「いつもの服がよかった。特別な服じゃなくて」
カノジョは口に手を当て大げさに驚いて見せた。
「意外。前は『ダサいからもっと服のセンス磨け』なんて言ってたのに」
「ああ、今更後悔してるよ。君をもっと褒めればよかった」
でも、失うまでわからなかった。日常の大切さなんて。
「何よ、急に優しくなっちゃって」
裾から伸びる、半透明の足を見て、目頭が熱くなった。
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公開:20/11/02 22:06
更新:20/11/02 22:10
更新:20/11/02 22:10
お立ち寄りありがとうございます。ショートショート初心者です。
拙いなりに文章の面白さを追求していきたいと思って日々研究しています。
よろしくお願いします!
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