運の良い話

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俺は満月を見ると全身が金色に輝く。この状態の俺は物凄く運が良い。
宝くじを買おうものなら1等は確実に当たる。店に入れば『記念すべきお客様』と歓迎され、金を持たずに買い物も飲食も出来る。この日は俺にとって最高の1日だ!
と、言いたいところだが全身金色姿で外に出るのは恥ずかしい。
それに満月が終わると反動で不幸が襲ってくるんじゃないかと思ってしまう。
だから俺は満月を見ない。悪用を恐れ、この秘密を誰にも教えていない。
俺は満月が嫌いだという彼女と付き合っている。彼女が満月を嫌いな理由は教えてもらえない。
そんな彼女がある日、満月の光を浴びた。
彼女の全身が銀色に輝く。
「この状態の私は不幸を招く…お願い!私から逃げて!」
俺はすぐに満月の光を浴びると金色に輝き、銀色に輝く彼女を抱きしめた。
俺達から徐々に輝きが抜けていく。
俺達はその夜、不思議な力を失った。
だが人生のパートナーを手に入れた。
公開:20/11/01 18:59

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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