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晴れた日の午後。
公園内にある小さな植物園でぷらんぷらんと時間つぶしに花を眺めていた。
適当に集めてきたのでは? と思うような雑多な植物が植えられた園内の中で、変わった形の実をみつけた。
たぶん豆だろう。サヤエンドウでもそら豆でもないぷっくりしたその緑の実は、陽に照らされて気持ちよさそうに風に揺れていた。
「これなんていう植物なんですか?」
そばで手入れをしているらしきおばちゃんに聞いてみた。
「ああ、それは『コガネタヌキマメ』。もう少ししたら鞘が茶色くなって、振るとカサカサと音がして面白いのよ」
おばちゃんは手元の土をせっせと掘り返しながらそう答えた。
「へえ、マメなら食べられるのかな? 美味しいのかな?」
おばちゃんは僕の言葉を聞くとすっくと立ち上がり、そして押し殺した声でうなった。
「あんたら人間はタヌキと聞くと食べたいと思うのかい!」
おばちゃん! そのしっぽは何?
公園内にある小さな植物園でぷらんぷらんと時間つぶしに花を眺めていた。
適当に集めてきたのでは? と思うような雑多な植物が植えられた園内の中で、変わった形の実をみつけた。
たぶん豆だろう。サヤエンドウでもそら豆でもないぷっくりしたその緑の実は、陽に照らされて気持ちよさそうに風に揺れていた。
「これなんていう植物なんですか?」
そばで手入れをしているらしきおばちゃんに聞いてみた。
「ああ、それは『コガネタヌキマメ』。もう少ししたら鞘が茶色くなって、振るとカサカサと音がして面白いのよ」
おばちゃんは手元の土をせっせと掘り返しながらそう答えた。
「へえ、マメなら食べられるのかな? 美味しいのかな?」
おばちゃんは僕の言葉を聞くとすっくと立ち上がり、そして押し殺した声でうなった。
「あんたら人間はタヌキと聞くと食べたいと思うのかい!」
おばちゃん! そのしっぽは何?
ファンタジー
公開:20/10/30 15:54
東京生まれ。
読書するジャンルは時代もの多め。ふふ。
*プロフィールお堅いので変えました。
書くの面白くて連投しましたが、長く続けるためにゆるゆるやっていこうかな。
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