未知なる愛情

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私はいわくつきの人形と縁がある。
髪が伸びる人形、夜中に必ず持ち主を見つめる人形、気がつくと別の場所に移動している人形など様々だ。
そんな人形達は気がつくと私の家にある。
ある日の公園でのバザーや知人からの貰い物、家の前に不自然に置かれていたこともあった。
この話を聞いた人は必ず恐怖する。
しかし、私はその人形達を怖いと思ったことはない。
人形達の声が聞こえるからであり、その声はただ持ち主達に愛を求めているだけだからだ。
人間と変わらない、他者に愛情を求めているだけなのだ。
持ち主に気づいて欲しくて、アピールをする。
しかし、自分では理解できない現象が起きているから恐怖する。
人は理解できないことに恐怖しているんだろうという結論に至る。
そんなことを考えながら、今日も家の人形たちを愛でる。
ミステリー・推理
公開:20/10/30 21:39
更新:20/10/31 00:23

こめだわら( 東京都 )

20代後半、奈良県出身。
文章構成等々のご指摘をいただけますと幸いです。
400字を超える小説はnoteに書こうと思います。
https://note.com/rrr040339

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