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僕はS高水泳部2年。専門は背泳ぎ。スピード自慢だが緊張するとナナメに泳ぐ癖がある。
今年のナナメ水泳大会は忘れられないものとなった。選手はコースの真ん中をスタートしナナメに泳ぎ、ビリヤードの玉の跳返りのように、壁にタッチしたら次は逆の壁に向かう。左右のプールサイドに2回ずつタッチしてスタート地点に戻り、ゴールとスタートがずれたら失格。順位はタイムとプールの使い方で決まる。プールを前方だけを使うより全体を使う方がよく、前が見えるクロールより背泳ぎの方が難度が高い。
ナナメに泳ぐ癖のおかげで僕は角度に敏感になり、いつしか自由な角度でナナメに泳げるようになっていた。僕は跳ね返りの角度を計算し万全の準備で大会に挑んだ。プール全体を使って大きな星型を描くイメージは完璧だった。ピー!スタートの合図で僕は泳ぎだした。が、何か変だ。緊張がなくナナメに泳げないのだ。壁にあたらずまっすぐ泳いで僕は失格。
今年のナナメ水泳大会は忘れられないものとなった。選手はコースの真ん中をスタートしナナメに泳ぎ、ビリヤードの玉の跳返りのように、壁にタッチしたら次は逆の壁に向かう。左右のプールサイドに2回ずつタッチしてスタート地点に戻り、ゴールとスタートがずれたら失格。順位はタイムとプールの使い方で決まる。プールを前方だけを使うより全体を使う方がよく、前が見えるクロールより背泳ぎの方が難度が高い。
ナナメに泳ぐ癖のおかげで僕は角度に敏感になり、いつしか自由な角度でナナメに泳げるようになっていた。僕は跳ね返りの角度を計算し万全の準備で大会に挑んだ。プール全体を使って大きな星型を描くイメージは完璧だった。ピー!スタートの合図で僕は泳ぎだした。が、何か変だ。緊張がなくナナメに泳げないのだ。壁にあたらずまっすぐ泳いで僕は失格。
その他
公開:20/08/25 03:50
初投稿は2020/8/17。
SSGで作品を読んだり書いたり読んでもらえたりするのは幸せです。趣味はほっつき歩き&走り(ながらの妄想)。
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