カンバツ ノ  アース

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その王国は太陽神を祀り、王族は神の子孫と崇められた。太陽光エネルギーを魔導レンズが集め、様々な恩恵を国にもたらした。長年に渡り繁栄を極めた”太陽の王国”に陰りを見せたのは隣国の軍事国家・蒼月帝国だ。帝国は異世界のテクノロジー”カガク”で他国を滅ぼし、蹂躙した。戦争で”美しき自然と光の国”と讃えられた王国も衰退を余儀なくされていた。
「王、太陽7英雄の4人が戦死。寝返る兵も…。」
兵の報告に、玉座の王は獅子を思わせる重い目蓋を開く。
「せめて民だけでも…」
刹那、扉が開き、黒ローブの男が謁見の間に足を踏み入れる。
「王、諦めてはなりません」
男は進言する。
「無礼な!」
「よい。…続けよ。」王が大臣を嗜める。
「この“太陽の鍵”で門を開き、レンズで異世界のエネルギーを吸収するのです。」
男は続ける。
「異世界と他国は滅びますが、関係ありません。王国だけは救われます。それ以外に明日はない。」
ファンタジー
公開:20/08/25 19:56
更新:20/08/25 19:58
滅亡短編

空津 歩( 東京在住 )

空津 歩です。

新シリーズ「人喰い病院」はじまりました。

荷物
破顔
秘密
長老
抗争
皇帝
報道

マイペースに描いていきたいです!

SSG1周年!

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