途中下車

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狐先輩が死んだ。
それはあまりにも突然だった。
チームメンバー全員が誰一人、声を発さなかった。
狐先輩こと、伊藤先輩は顔付きが狐に似ていて、とても嫌味ったらしい人だった。少年Aの小学生の時に体験した事件の話も、小学生Aが抱き続けていた夢も鼻で笑って馬鹿にしていた。
でも、芯はあった…と思う。
死因は"自殺"、首吊りだそうだ。
顔見知りの刑事さんが何かを我慢している様な声で野太く呟いた。
嫌味な先輩が自殺なんかしない、そう言っても刑事さんは何も言わなかった…いや、言えなかったのだろう。
葬儀も家族のみだったので最後の挨拶も出来なかった。
「おい、早く乗れよ、乗り遅れちまう
だろうが!」
今現在は新しい相棒と全国を回って記事を書いている。口も目付きも悪くてチームメンバーからは狼と呼ばれている。因みに私は少年Aと呼ばれている
狼の後を付いて汽車に乗り込み、私は真相を探し当てる事を止めた。
その他
公開:20/08/24 03:00
日常

( 福岡 )

脚本家の野木亜紀子先生
山田悠介先生
石田衣良先生
伊坂幸太郎先生などなど
基本的にミステリーやホラーもの、放送されているドラマなどを見て、読んでを繰り返しています。

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