記憶のアート
6
5
不思議な画家が居ると聞いて気になった私は、直接彼の元へ赴くことになった。
なんでも記憶に残った光景は何時でも何処でも100%絵に再現出来るのだとか。
「貴方の中で一番記憶に残っている絵を描いてください」
私が尋ねると、彼は無言で絵を描き始めた。
何が出来るんだろう。どこかの国のお城かな? 美しい自然の様子かな?
興味津々な私を横目に彼は最初に円を描き、そこから少しずつ線や色を足していった。
胸を踊らせ完成を楽しみにしていると、小一時間で彼の絵は出来上がった。
「…どうぞ」
見せられたキャンパスを見て私は驚愕。そこにあったのは微笑んだ私の顔。
「どういうことですか?」
困惑を隠しきれない私の質問を聞いた彼は私から目を逸らしてこう言った。
「…初めて見た時から貴方の虜になってしまったみたいなんです」
彼の言葉から数秒後、私の顔は真っ赤な絵の具に塗りつぶされていた。
なんでも記憶に残った光景は何時でも何処でも100%絵に再現出来るのだとか。
「貴方の中で一番記憶に残っている絵を描いてください」
私が尋ねると、彼は無言で絵を描き始めた。
何が出来るんだろう。どこかの国のお城かな? 美しい自然の様子かな?
興味津々な私を横目に彼は最初に円を描き、そこから少しずつ線や色を足していった。
胸を踊らせ完成を楽しみにしていると、小一時間で彼の絵は出来上がった。
「…どうぞ」
見せられたキャンパスを見て私は驚愕。そこにあったのは微笑んだ私の顔。
「どういうことですか?」
困惑を隠しきれない私の質問を聞いた彼は私から目を逸らしてこう言った。
「…初めて見た時から貴方の虜になってしまったみたいなんです」
彼の言葉から数秒後、私の顔は真っ赤な絵の具に塗りつぶされていた。
恋愛
公開:20/08/21 13:01
鬼富士新汰(おにふじあらた)と申します。
書き物はまだまだ初心者ですが、色々な作品を巡っているうちに自分でも書いてみたいという欲求に飲まれ、このサイトにたどり着きました。
Twitter ID: @ecchan_ecchiyan
ログインするとコメントを投稿できます