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リケジョのリケ子には夢がある。
どんなにいっぱい絵を描いても、決して短くならないクレヨンを発明する夢だ。
幼い頃、リケ子はクレヨンで絵を描くのが大好きだった。絵の具よりも色鉛筆よりも、紡がれる色が輝いている気がしたから。
近所に咲くタンポポや向日葵、たまにふらっとやって来る子猫、家族みんなで出かけたピクニックのこと。何でも描いた。それを見て喜んでくれるじいじやばあば、パパやママの笑顔を見るのが、さらに大好きだった。
でも、絵を描くたびにクレヨンが短くなり、やがて使えなくなってしまうのが寂しかった。
幼き日の記憶がつまったクレヨンを、いつか生まれる我が子にも託したい。万年筆のようにいつまでも使えるクレヨンを発明し、思い出のバトンをつないでゆきたい。
そう、思い出のクレヨン。資源を浪費するだけの、くだらない開発とはワケが違う。
だから、リケ子はリケジョになった。
どんなにいっぱい絵を描いても、決して短くならないクレヨンを発明する夢だ。
幼い頃、リケ子はクレヨンで絵を描くのが大好きだった。絵の具よりも色鉛筆よりも、紡がれる色が輝いている気がしたから。
近所に咲くタンポポや向日葵、たまにふらっとやって来る子猫、家族みんなで出かけたピクニックのこと。何でも描いた。それを見て喜んでくれるじいじやばあば、パパやママの笑顔を見るのが、さらに大好きだった。
でも、絵を描くたびにクレヨンが短くなり、やがて使えなくなってしまうのが寂しかった。
幼き日の記憶がつまったクレヨンを、いつか生まれる我が子にも託したい。万年筆のようにいつまでも使えるクレヨンを発明し、思い出のバトンをつないでゆきたい。
そう、思い出のクレヨン。資源を浪費するだけの、くだらない開発とはワケが違う。
だから、リケ子はリケジョになった。
青春
公開:20/08/22 18:31
40代半ばの会社員。家族は妻、中3息子、小6娘。つらつらと文章をつづるのが好きです。読んでいただけたら嬉しいです。
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