22
12
「嬉しいというか、厳しいというか…ねえ?」
物語は大して興味もなさそうに生返事をした。
「でも感謝してるよ。あなたが満月の夜に降ってきたから…」
「違う」
物語は私の言葉を遮った。
「これまで仲間の受賞を喜び、自分の落選を悔しがりつつ、全てを力に変えて戦ったのは君だ。そして仲間の存在が絶えず君を力づけた。違うかい?」
私は黙り込んだ。
「最終候補に残ったのは確かに立派だ。でも君にはもう判っているはずだよ。君の書く物語には大きな欠点がある。君はある仲間が書いた物語によって、それに気づかされた。そうだね?彼は紛れもなく、君にはないギフトの持ち主だ。でも君は君の武器で戦うしかない。厳しい選評はそのためのものだろう?」
そのとおりだった。苦笑する私を見て、物語も笑う。
「また遊びに来てくれる?」
「ああ…まあ気が向いたら、ね」
物語は私の頭を軽く小突くと、そのままふらりと繊月の夜へ消えていった。
物語は大して興味もなさそうに生返事をした。
「でも感謝してるよ。あなたが満月の夜に降ってきたから…」
「違う」
物語は私の言葉を遮った。
「これまで仲間の受賞を喜び、自分の落選を悔しがりつつ、全てを力に変えて戦ったのは君だ。そして仲間の存在が絶えず君を力づけた。違うかい?」
私は黙り込んだ。
「最終候補に残ったのは確かに立派だ。でも君にはもう判っているはずだよ。君の書く物語には大きな欠点がある。君はある仲間が書いた物語によって、それに気づかされた。そうだね?彼は紛れもなく、君にはないギフトの持ち主だ。でも君は君の武器で戦うしかない。厳しい選評はそのためのものだろう?」
そのとおりだった。苦笑する私を見て、物語も笑う。
「また遊びに来てくれる?」
「ああ…まあ気が向いたら、ね」
物語は私の頭を軽く小突くと、そのままふらりと繊月の夜へ消えていった。
ファンタジー
公開:20/08/20 12:20
Moonstruck Ⅰ & Ⅱ
続編
本シリーズで登場した物語が
『第二回 日本おいしい小説大賞』
最終候補に残ったものの
残念ながら
大賞受賞には至りませんでした
厳しい講評も頂きましたが
今後に活かせるよう頑張ります
仲間の皆様に深く感謝致します
2019年11月、SSGの庭師となりました
現在は主にnote・TALES・公募でSS~長編を書いています
留守ばかりですみません
【活動歴】
・第2回 日本おいしい小説大賞 最終候補(小学館)
・第31回やまなし文学賞 佳作『雨を知るもの』
・創作大賞2025 入選 『栗と牡丹』
・SSアンソロジー『ベリショーズ』寄稿
・ホラーアンソロジー『ウタ・カタ』寄稿
【刊行】
・第31回やまなし文学賞受賞作品集(山梨日日新聞社)
・栗は月色、こがね色 和菓子処長月堂(朝日文庫)
【note】
https://note.com/akishiba_note
【Twitter】
https://twitter.com/CNecozo
ログインするとコメントを投稿できます