未来のスポーツ

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 スポーツの歴史は人類の歴史と同じくらい古い。
 また、スポーツの内容も、人類の歴史とともに移り変わってきた。
 そして、ここにまた、新しいスポーツが生まれようとしていた。

「それで、どういうルールなんだ?」
 資産家のエフ氏はあごひげを撫でながら言った。
「最新の技術をすべて詰め込んだ全く新しいスポーツです。このスポーツの普及に出資してもらえれば、大儲け間違いなしです。
 まずタイムマシンで二〇一〇年に行って百メートル走を行います。それからスペースシップでワープした後に火星で砲丸投げを行い、最後に体をミクロンレベルまで小さくして走り幅跳びを――」

 真面目に聞いていたエフ氏だったが、心配になって尋ねた。
「それで、その結果は誰がどうやって測るんだ?」

 こうして二〇一〇年と火星とミクロンの世界には常時計測員が置かれ、このスポーツは『迷惑陸上』と名付けられた。
SF
公開:20/08/16 20:49
更新:20/08/17 20:36
空想競技

おしゃんてぃ( 福岡県 )

はじめまして。
始めたばかりですがよろしくお願いします。

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