何食わぬ顔

9
4

「だから言ってやったの!そこまで好きだって言うなら証明して見せろって!」
「また?男たちも本当好きだね〜!」

 私の友人はとても美人で、今日も告白してきた男をいつもの様にあしらった話をしている。

「田中だっけ?最近大学来てないみたいだけどあんたにフラれてかなりへこんでるんじゃない?」
「まぁ、私の知ったことじゃないけどね」

 酷い様にも感じるが連日、こう男に迫られていては気が休まる暇が無いだろう。

「ところで今回はどんな無理難題を出したの?ブランドのバッグ?服?もしかして車とか言っちゃったんじゃないの?」
「特には。ただ、死ぬ程愛してますって言うから」

 彼女は何食わぬ顔でそう言った。
その他
公開:20/08/16 18:57
更新:20/08/16 18:57

霜月叶手

小説について色々調べてたらこのサイトにたどり着き、面白そうだったので始めました。ジャンルは色々試してみたいと思います。小説家になろうの方でも投稿しているので興味があったら覗いてみてください。どうぞよろしくお願いします。

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容