銀婚式
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今夜はなかなか寝付けなかったので、車でドライブすることにした。時間は真夜中を過ぎていて、こんな田舎道は人気もなければ車さえほぼ走ってはいない。スピードを少しあげて、好きな曲をかけながら気ままに車を走らせた。トンネルに入る時、ドン!と音がした。立て続けにドン!ドン!ドン!と激しく鳴る。車を叩きつけるような音に驚いてトンネルの真ん中で停めた。
トンネル内の明かりが点滅する。それはフロントガラスに付いた無数の手の跡を強調した。
ドン!ドン!ドン!ドンドンドンドンドン!
白い手垢は増え続け、透明な窓を汚していく。慄いて、とうとうバックミラーを見てしまった。当然のように長髪の女がいた。
女は言う。「こんなに素敵な車なのに、トランクの中なんてつまらない。」
川に捨てに行こうと思っていたのに。
何度殺しても蘇る。今日で25年目か。
女は嗤う。「あなた、すっかり歳をとったわね。」
トンネル内の明かりが点滅する。それはフロントガラスに付いた無数の手の跡を強調した。
ドン!ドン!ドン!ドンドンドンドンドン!
白い手垢は増え続け、透明な窓を汚していく。慄いて、とうとうバックミラーを見てしまった。当然のように長髪の女がいた。
女は言う。「こんなに素敵な車なのに、トランクの中なんてつまらない。」
川に捨てに行こうと思っていたのに。
何度殺しても蘇る。今日で25年目か。
女は嗤う。「あなた、すっかり歳をとったわね。」
ホラー
公開:20/08/14 00:32
更新:20/08/14 00:44
更新:20/08/14 00:44
夜野 るこ と申します。
(よるの)
皆さんの心に残るようなお話を書くことが目標です。よろしくお願いします。
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