20
13
誰しも一度は思った事があるだろう、『あの雲は〇✕に似ている』と『雲に乗りたい』を合体した競技である。
架空ネットワーク『Sクラウド』に発生する群雲に、連想ケーブルを繋いで乗雲、期限内の移動距離と安定性を競う。高度や風速、気象に基づく物理速度と、『見立て』による印象速度を組み合わせる事で、レースの雲行が大きく変わる。例えば、飛行機雲を流星に見立てれば、スピードは出るが消滅も早い。ひつじ雲の牧場は、歩みこそ遅いものの、仲間を集めて群れを形成、ウール雲を生産して二次発展を遂げた。条件を整え、成長モデルを描き、適切な雲用を継続する。まさに雲を掴む様な高度空中戦である。
現在の最長記録は、はね雲の不死鳥である。ただし、一定期間を経るごとに雲営母体が刷新され、その都度炎上と雲隠れを繰り返すため、有名無実の烏合の衆との噂も付きまとう。折しもクラウド内は消火直後の暗雲が垂れ込め、先行きは不透明である。
架空ネットワーク『Sクラウド』に発生する群雲に、連想ケーブルを繋いで乗雲、期限内の移動距離と安定性を競う。高度や風速、気象に基づく物理速度と、『見立て』による印象速度を組み合わせる事で、レースの雲行が大きく変わる。例えば、飛行機雲を流星に見立てれば、スピードは出るが消滅も早い。ひつじ雲の牧場は、歩みこそ遅いものの、仲間を集めて群れを形成、ウール雲を生産して二次発展を遂げた。条件を整え、成長モデルを描き、適切な雲用を継続する。まさに雲を掴む様な高度空中戦である。
現在の最長記録は、はね雲の不死鳥である。ただし、一定期間を経るごとに雲営母体が刷新され、その都度炎上と雲隠れを繰り返すため、有名無実の烏合の衆との噂も付きまとう。折しもクラウド内は消火直後の暗雲が垂れ込め、先行きは不透明である。
ファンタジー
公開:20/08/11 21:02
更新:20/08/11 21:06
更新:20/08/11 21:06
空想競技2020
創樹(もとき)と申します。
葬祭系の生花事業部に勤務の傍ら、物書きもどきをしております。
小石 創樹(こいわ もとき)名にて、AmazonでKindle書籍を出版中。ご興味をお持ちの方、よろしければ覗いてやって下さい。
https://amzn.to/32W8iRO
ベリーショートショートマガジン『ベリショーズ』
Light・Vol.6~Vol.13執筆&編集
他、note/monogatary/小説家になろう など投稿サイトに出没。
【直近の受賞歴】
第一回小鳥書房文学賞入賞 2022年6月作品集出版
愛媛新聞超ショートショートコンテスト2022 特別賞
第二回ひなた短編文学賞 双葉町長賞
いつも本当にありがとうございます!
ログインするとコメントを投稿できます