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鳥は非常に優秀な生き物である。都会の烏を見れば分かるように人を観察し、生活を学び取っている。
最近ではそんな烏より優秀で非常に厄介な鳥もいると聞く。
その鳥は捨てられたゴミを集めて巣をつくる。軽くて丈夫なプラスチックの巣。その周りには缶で作られた壁がそびえ立つ。
食べ物の臭いのするビニール袋を山の動物に食わせては殺し、その死肉を貪る。
ゴミの巣、なんて言われるそれを人が放っておくわけはない。
だが自らの縄張りに入ってきた人に対し鳥は焼き鳥串などで作った罠を起動させる。
怪我人なんて可愛いものだ。一時は死者も出る大惨事となった。
そんな鳥に対し専門家は至極簡単な対応策を提示した。
「ゴミの不法投棄、ポイ捨てをなくせばいい」
ただそれだけの対応策を講じた所、鳥は昔のように木の枝で巣を作り、虫を捕る生活へと戻った。
しかし専門家は言う。「あの鳥は非常に賢かった。まだどこかに生き残りがいるかも…」
SF
公開:20/08/11 19:35
更新:20/08/11 20:02

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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