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「私と付き合ってくれなきゃ撃つ!」
屋上でエキセントリックな告白に戸惑うのは、カラフルネイルに不釣り合いな拳銃"死神"だけでなく、銃を向けられた男子生徒も同様だろう。
「…でも」
男子生徒は口籠る。
少年から青年へ
「羽化」を思わせる端正な顔立ち。
彼女が恋する気持ちもわかる。
「断ったら撃つから!」
無茶を言いながら、彼女は涙で顔を崩している。
「自殺なんて…死ぬなら私と付き合うくらいなによ!」
屋上際に立つ彼は目を伏せる。
「それなら‥」
死神をこめかみに当て彼女が目を瞑った。
「待って」「こないでッ!」
彼が彼女に向かい走る。
銃声。
静寂。
遅れて蝉時雨が戻ってくる。
弾丸が壁を穿つ。
彼が彼女を抱きしめていう。
「わかった。生きてみるよ…一緒に」
死神は祝砲のひとつも上げたいが
生憎、弾切れだ。
死神残弾のこり0
しかし物語はまだ続いていく。
屋上でエキセントリックな告白に戸惑うのは、カラフルネイルに不釣り合いな拳銃"死神"だけでなく、銃を向けられた男子生徒も同様だろう。
「…でも」
男子生徒は口籠る。
少年から青年へ
「羽化」を思わせる端正な顔立ち。
彼女が恋する気持ちもわかる。
「断ったら撃つから!」
無茶を言いながら、彼女は涙で顔を崩している。
「自殺なんて…死ぬなら私と付き合うくらいなによ!」
屋上際に立つ彼は目を伏せる。
「それなら‥」
死神をこめかみに当て彼女が目を瞑った。
「待って」「こないでッ!」
彼が彼女に向かい走る。
銃声。
静寂。
遅れて蝉時雨が戻ってくる。
弾丸が壁を穿つ。
彼が彼女を抱きしめていう。
「わかった。生きてみるよ…一緒に」
死神は祝砲のひとつも上げたいが
生憎、弾切れだ。
死神残弾のこり0
しかし物語はまだ続いていく。
青春
公開:20/08/13 01:16
更新:20/08/13 11:18
更新:20/08/13 11:18
死神シリーズ5
ご指摘いただき少し修正
空津 歩です。
ずいぶんお留守にしてました。
ひさびさに描いていきたいです!
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