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「ここの婆さんボケちまってるが、たんまり溜め込んでんだ。」
コソ泥二人が赤い屋根の家に泥棒に入る。白昼堂々、玄関から。大胆な犯行だ。
「……よくきたね。」
自動の車椅子で老婆は虚な目。形だけの笑顔で2人を招き入れる。
「死んだあの人が…好きでね。」
車椅子の老婆がカレーを振る舞う。子分が鼻をすすりながらいう。
「こんなうまいカレー…。俺、婆ちゃん子だったから、婆ちゃん騙せない」
メソメソ泣く子分にカレーに手をつけないコソ泥は怒り狂い銃を向ける。
「俺達には後がねぇ。やるしかねぇんだ!」指が引き金に触れるか触れないかの瞬間、銃声が鳴る。銃を持った男は頭を正確に打ち抜かれ床へ倒れる。老婆の手で死神が硝煙を上げていた。
「…逃げな。カレー褒めてくれたろ。」冷たい目で老婆は言った。
後日、通報を受け、現場に警察が到着すると死体と車椅子で自失ぎみの老婆がいただけだった。
死神残弾数のこり1発
コソ泥二人が赤い屋根の家に泥棒に入る。白昼堂々、玄関から。大胆な犯行だ。
「……よくきたね。」
自動の車椅子で老婆は虚な目。形だけの笑顔で2人を招き入れる。
「死んだあの人が…好きでね。」
車椅子の老婆がカレーを振る舞う。子分が鼻をすすりながらいう。
「こんなうまいカレー…。俺、婆ちゃん子だったから、婆ちゃん騙せない」
メソメソ泣く子分にカレーに手をつけないコソ泥は怒り狂い銃を向ける。
「俺達には後がねぇ。やるしかねぇんだ!」指が引き金に触れるか触れないかの瞬間、銃声が鳴る。銃を持った男は頭を正確に打ち抜かれ床へ倒れる。老婆の手で死神が硝煙を上げていた。
「…逃げな。カレー褒めてくれたろ。」冷たい目で老婆は言った。
後日、通報を受け、現場に警察が到着すると死体と車椅子で自失ぎみの老婆がいただけだった。
死神残弾数のこり1発
ホラー
公開:20/08/12 05:00
更新:20/08/12 08:44
更新:20/08/12 08:44
死神シリーズ4
空津 歩です。
ずいぶんお留守にしてました。
ひさびさに描いていきたいです!
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