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ふと「あいつ今、何してるんだろう?」との念が頭を過ぎったので、高校の卒業生名簿を引っ張り出してきて、そいつの実家に電話をかけてみた。
話し中だった。何度かけても話し中だった。俺はスマホを床に叩き付けた。
それで葉書を書いた。だが、葉書は戻ってきてしまった。
―久しぶり。覚えてるか? お前、今、何してる?
くだらないハガキだ。俺はハガキを燃やし、絶交も辞さない態度で長文の手紙を書いた。
―俺がお前に嫌われるような何をした?
その手紙も戻ってきた。我慢の限界だ。車に乗り、カーナビに住所を入力した。すると即座に、
―目的地付近です。案内を終了します
と言う。
ナビまで味方につけているとは。
最後の手段。俺は腐った桃を送りつけてやった。
その桃が今日、俺の家に届いた。
送り主欄には出鱈目を書いたってのに、なぜ送ったのが俺だとバレたんだろう……
一体、あいつ今、何してるんだ……
話し中だった。何度かけても話し中だった。俺はスマホを床に叩き付けた。
それで葉書を書いた。だが、葉書は戻ってきてしまった。
―久しぶり。覚えてるか? お前、今、何してる?
くだらないハガキだ。俺はハガキを燃やし、絶交も辞さない態度で長文の手紙を書いた。
―俺がお前に嫌われるような何をした?
その手紙も戻ってきた。我慢の限界だ。車に乗り、カーナビに住所を入力した。すると即座に、
―目的地付近です。案内を終了します
と言う。
ナビまで味方につけているとは。
最後の手段。俺は腐った桃を送りつけてやった。
その桃が今日、俺の家に届いた。
送り主欄には出鱈目を書いたってのに、なぜ送ったのが俺だとバレたんだろう……
一体、あいつ今、何してるんだ……
ホラー
公開:20/08/07 18:10
更新:20/08/07 18:36
更新:20/08/07 18:36
星新一さんのようにかっちりと書く素養に乏しく、
川端康成さんの「掌の小説」のように書ければと思うので、
ショートショートとはズレているのかもしれないです。
オチ、どんでん返し、胸のすく結末。はありません。
400文字、おつきあいいただければ幸いです。
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