うどん大学キャンパスライフ II

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「何ですってえ!?」
きしめんの丼に立った白スジを見て、五島うどんは鼻で笑った。
「あら、聞こえなかった?その不格好な麺体でよく入れたわね。うどん大学よ?ここ」
「…!」
出汁を煮えたぎらせ、きしめんが鋭い平麺打ちをかまそうとした時だった。
「やめろ!」
二人の間に味噌煮込みが割って入る。
「異端同士お似合いね。ほんと超ダサいお土地柄」
そう言うや五島は湯気を立てて立ち去った。

「…だから構うなってば」
「だって先輩、平打ち麺が変だなんて!ほうとうちゃんだって可哀想。ヒラハラですよ、これ。いいわ、いつか私、世界で活躍してみせるんだから」
「…きーちゃんは昔っから気が強いからなあ」
生来おっとり型の味噌煮込みは苦笑した。

―のちに単身イタリアに渡ったきしめんが『日本のフェットチーネ』と呼ばれて一世を風靡し、同じく平打ちパスタのタリアテッレといい仲になるのは、まだ少し先のお話。ご馳走さま。
青春
公開:20/08/07 16:36
更新:21/05/15 17:38
うどん大学キャンパスライフ 続編 長崎県の方、すみません フェットチーネは タリアテッレよりやや幅広 ふじたごうらこさん 感謝です 麺体(めんてい)←造語

秋田柴子

2019年11月、SSGの庭師となりました
現在は主にnote・TALES・公募でSS~長編を書いています
留守ばかりですみません

【活動歴】
・第2回 日本おいしい小説大賞 最終候補(小学館)
・第31回やまなし文学賞 佳作『雨を知るもの』
・創作大賞2025 入選 『栗と牡丹』
・SSアンソロジー『ベリショーズ』寄稿
・ホラーアンソロジー『ウタ・カタ』寄稿

【刊行】
・第31回やまなし文学賞受賞作品集(山梨日日新聞社)
・栗は月色、こがね色 和菓子処長月堂(朝日文庫)
 

【note】
 https://note.com/akishiba_note

【Twitter】
 https://twitter.com/CNecozo

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