お届け物いたします
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近藤が友人と始めた何でも屋に届け物の依頼が入った。重要書類と商品を届けてほしいという簡単な内容だ。指定の黒い服に着替え、キャップはリュックに入れ、バイクで駅前に急ぐ。オフィスビルの前で灰色のスーツの女性から紙袋を受け取るとすぐに倉庫街へ急いだ。
指定の倉庫を探しだすとバイクを停めた。キャップを被ると恐る恐る倉庫のドアノブを回し、そろりと中に入る。
「ブツは持ってきたか」
低い声の男がグイと何かを背中に押し付け中へ入るのを促す。
「は、はい、ここに。あの届けるだけって」
「残念ね」
派手なブルーのワンピースを着た女が銃口を向けて歩いてくる。
「おい、面倒なことはご免だぞ」
男は軽い口調で言う。
「悪いけど、最初からこうするつもりだったのよ」
渇いた音と胸に当たる衝撃で、近藤は崩れた。
「はい、カット!」
「気絶しちゃったんじゃないの」
「お陰で良い画が撮れた」
指定の倉庫を探しだすとバイクを停めた。キャップを被ると恐る恐る倉庫のドアノブを回し、そろりと中に入る。
「ブツは持ってきたか」
低い声の男がグイと何かを背中に押し付け中へ入るのを促す。
「は、はい、ここに。あの届けるだけって」
「残念ね」
派手なブルーのワンピースを着た女が銃口を向けて歩いてくる。
「おい、面倒なことはご免だぞ」
男は軽い口調で言う。
「悪いけど、最初からこうするつもりだったのよ」
渇いた音と胸に当たる衝撃で、近藤は崩れた。
「はい、カット!」
「気絶しちゃったんじゃないの」
「お陰で良い画が撮れた」
ミステリー・推理
公開:20/08/06 16:44
射谷 友里(いてや ゆり)と申します
十年以上前に赤川仁洋さん運営のWeb総合文芸誌「文華」に同名で投稿していました。もう一度小説を書くことに挑戦したくなりこちらで修行中です。感想頂けると嬉しいです。宜しくお願いします。
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