ネジりん

6
11

どこまで体を捻れるか。そんな競技が誕生したのはある小学生がYouTubeに上げた「カラダ、捻ってみた」がキッカケだった。その子はぐるぐると何重にも体を捻った後、反動で凄いスピンをした。そりゃもう駒みたいに。もちろん下はスケートリンクじゃない。その後世界中で体を捻るやつが現れた。そんなこと出来るやつ二人といないかと思ったけど、世界は広い、意外といるもんだ。
そのうちネジりん教室やネジりん協会が立ち上がり、競技としてのルールも制定された。ネジりんは、反動を利用したスピンで高速移動をしたり、高所まで飛んだり、ドリルのように土を掘ったり、壁に穴を空けたりもできるのだ。夏場は夜光の衣装を纏ったネジりん選手の打ち上げもある。来年には初の宇宙への打ち上げも決まった。
良いことばかりではない。使わない足が退化し胴が長くなるので、よちよち歩きになる。だが、それも萌えると最近はネジりん選手との散歩が人気だ。
その他
公開:20/08/07 01:45
更新:20/08/07 11:01
空想競技

むう( 地獄 )

人間界で書いたり読んだりしてる骸骨。白むうと黒むうがいます。読書、音楽、舞台、昆虫が好き。松尾スズキと大人計画を愛する。ショートショートマガジン『ベリショーズ 』編集。そるとばたあ@ことば遊びのマネージャー。

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容