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私は子供のころ、母に絵本を読んでもらってました。同じ本を何回も何回も。内容はすぐに覚えてしまっていたけれど、何度も何度もせがんで読んでもらった。母の声が心地良くてずっと聴いていたかった。絵本を読んでくれている時は、母と母の声は私だけものだった。
「今日はおしまい」と言われると悲しくて、次の日また同じように「読んで」とせがむ。「何がそんなにいいのかしら。」と忙しいながらも絵本を読んでくれた優しい母。
母の優しい声は、私の記憶の中にある。
私は今大人になって娘に絵本を読んでいる。ひとつひとつの言葉を紡ぎ、読み聞かせる。
あら。
ふと自分の声が昔聴いた母の声と重なっているように聴こえてくる。
当時の母も同じ気持ちだったのかな。
「ママ?続きは?」
娘が私の顔を覗き込む。
「ごめんね。続けるね。」
今日も私は絵本を娘に読み聞かせる。それはとても愛おしく優しい時間です。
「今日はおしまい」と言われると悲しくて、次の日また同じように「読んで」とせがむ。「何がそんなにいいのかしら。」と忙しいながらも絵本を読んでくれた優しい母。
母の優しい声は、私の記憶の中にある。
私は今大人になって娘に絵本を読んでいる。ひとつひとつの言葉を紡ぎ、読み聞かせる。
あら。
ふと自分の声が昔聴いた母の声と重なっているように聴こえてくる。
当時の母も同じ気持ちだったのかな。
「ママ?続きは?」
娘が私の顔を覗き込む。
「ごめんね。続けるね。」
今日も私は絵本を娘に読み聞かせる。それはとても愛おしく優しい時間です。
青春
公開:20/08/07 00:10
音楽、美術、読書好き。最近書く方にもチャレンジしてます。
歴史とファンタジー、評論など幅広く読みます。
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