夏野菜の扉

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最近夏バテ気味の彼女に夏野菜を使った夏バテ解消料理を作ろうとしたところ、塩と砂糖を間違えてしまい味は勿論、見た目も酷い事になっていた。
「これは捨てるしかないか…いや!勿体ない!これは僕は全部食べなきゃ」
幼い頃から食べ物を大切にするよう教えられた僕は失敗したから捨てる、なんて考えは持ち合わせていない。
覚悟を決めて料理に手を伸ばす。
『その心意気!気に入ったぞ!』
「だ…誰?」
『儂はこの野菜炒めに使われているトウモロコシのトウモコ老師。お主に秘策を教えてやろう。この野菜炒めを、野菜スープへとシフトするんじゃ!』
「そんなこと出来るんですか?」
『それはお主次第じゃ。今からお主はこの料理に使われた夏野菜の扉を潜り、夏野菜達を説得しに行くんじゃ。ズッキー兄さん、カボちゃんは仲間になってくれるだろう。トマ徒党に気を付けろ。さあ!行け!』
僕は声に導かれるまま、料理の中に飛び込んだ。
公開:20/08/06 18:51
続かない

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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