刹那の頬笑み・・・まほろばに還る時刻(とき)

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 銀河条例に従った人類殲滅開始より数分後、地球上の人類のほぼ全てが生命を絶たれていた。


 ドドドォー

「おい、待ってくれ、そりゃないだろ!あれは」
 崩れかけた崖を這い上がり男は言う。
「あら、あなた。まだ生きていたの?」
 かつての恋人だった猫耳の宇宙人が吐き捨てる様に返した。
「あの言葉は君への、君だけへの。だっ、だからあれは無効だッ」

『一理アリマス。今回ハ一旦中止スルノガ妥当デス』
 宇宙戦艦隊旗艦のAIが告げる。

「ふーん。そんなものかしら。分かったわ。地球は人類に返しましょう」

「えっ!?」

「幸いひとりだけ地球人がここに生き残ってるわ。
 全滅じゃ還せなくなる所だったわ。取り敢えずあなたにお返しするから私の艦に来なさい」

「え~~~っ!!」
 男はビームに包まれると猫耳星人と共に頭上の宇宙戦艦に吸い込まれて行った。

 斯くして地球は一人の男のものに……
SF
公開:20/08/03 14:12
更新:20/08/03 14:45
猫耳星人 N02

ffaf( 日本 )

楽しみながらたまにのんびりと書いていきたいと思っています。(創作グループstudioEG所属の小間使いです。)

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