黄昏の言葉・・・掌の中の世界

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「わあ、なんて綺麗なの?」
「君のために用意したんだよ。この夕陽の輝く世界、全てを」
「本当?」
「ああ!! だから!」
 拡がる海、空、遠くの陸地。全てが黄金色に染まった岬。
「……ん」
 抱き合いキスを交わす二人。
「ふふっ、虚言でしょ? まさかこの世界の全てを私にプレゼンするって言うの?」
「もちろん!!」
「そんな事言われたら、私」
「全人類の代表としてこの地上の全てを君に捧げるよ!!」


「その言葉を 待っていたのよ!」

 『銀河条例ニテ承認サレマシタ。発動シマス』

「サヨナラ人類。これからは私の種族が棲まうわ!」
 女はニヤリと笑い振り返ると猫耳にシッポという姿に変身した。
「ヨロシクね、地球……」
 世界中の空を巨大な宇宙船が埋め尽くし、人類は瞬く間に殲滅された。

 この銀河にそんなルールがあったとは!!
 男の一言で人類は地球での生存権を移譲してしまったと言うのだ。
SF
公開:20/08/03 03:17
更新:20/08/03 13:41
猫耳星人 N01

ffaf( 日本 )

楽しみながらたまにのんびりと書いていきたいと思っています。(創作グループstudioEG所属の小間使いです。)

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