HOW

この競技では、「文書のスキャン」、「スキャンした文字列の解析と適切な分類および（一時）保存」、「整理された文字列から設問の解答を導くためのロジック」の主に三つの技術が必要とされた。
各技術の単体での正確性、並行動作性、処理性能のバランスを上手く取り、制限時間内に規定の得点を獲得した選手が勝利となった。
競技の公正を期すため、利用する文書は未発表のものが大会ごとに用意された。
ある時、「大会では未発表の文書が利用される」という部分のみがフィーチャーされて、競技人口が急増した。
当然ではあるが、技術の積み上げのない選手は、今まで努力してきた選手のように勝つことはできない。
また、大会で利用される文書には、設問の解答を論理的に導き出せることが求められており、面白さとの相関は必ずしも強くはなかった。
急増した選手の大半はすぐに興味を失い、競技から去っていった。
競技人口は元の水準へと戻っていった。