間抜けな話
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大学の友人に忘れっぽい男がいた。
ある時、そんな彼を含めた友人グループ四人で廃墟探索に行くことになったという。
心霊スポットではなく大学の近くにある廃墟を探索する肝試しのようなもので、彼は当日にカメラを持ってくる担当になった。
当日、忘れっぽい彼のために友人達は互いの持ち物を全て確認しあった。
「懐中電灯は?」
「カメラは?」
「虫除けスプレーは?」
全員が首を縦に振った事を確認して、彼らは廃墟へと足を踏み入れた。
「――で、これがその時撮った写真」
彼から手渡された写真を見る。写真には広い空間に彼含めた四人の男女が写っていた。
「空き倉庫に行ったところで何も無かっただろ」
「期待なんてしてなかったからね。それに、この日だけは忘れ物をしなかった」
誇らしげにそう言った彼に俺は呆れたように嘆息した。
「確認もしたんだろ? それでも忘れたら間抜けってもんさ」
ある時、そんな彼を含めた友人グループ四人で廃墟探索に行くことになったという。
心霊スポットではなく大学の近くにある廃墟を探索する肝試しのようなもので、彼は当日にカメラを持ってくる担当になった。
当日、忘れっぽい彼のために友人達は互いの持ち物を全て確認しあった。
「懐中電灯は?」
「カメラは?」
「虫除けスプレーは?」
全員が首を縦に振った事を確認して、彼らは廃墟へと足を踏み入れた。
「――で、これがその時撮った写真」
彼から手渡された写真を見る。写真には広い空間に彼含めた四人の男女が写っていた。
「空き倉庫に行ったところで何も無かっただろ」
「期待なんてしてなかったからね。それに、この日だけは忘れ物をしなかった」
誇らしげにそう言った彼に俺は呆れたように嘆息した。
「確認もしたんだろ? それでも忘れたら間抜けってもんさ」
ホラー
公開:20/08/03 21:01
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