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目と目が合う。
潤んだ瞳で僕を見つめる彼女とは付き合ってる訳じゃ無い。僕らの間にはどうにもならない距離が常にある。
彼女は僕に色々な表情をさせたりポーズを取らせる。僕が見つめ返すとほんのり頬を紅潮させ悲しそうに微笑む。そして僕もいつしか……。
その日彼女は瞳を涙で歪ませていた。
「どうしたの?いつもの笑顔を見せてよ」
僕が言うと、
「あなたに何が解る?貴方をこんなに好きだったのに!」
彼女の眼からぼろぼろと涙が溢れ落ちた。
「僕じゃだめなの?僕が君を……」
突然彼女はいつものタブペンを手にすると僕を真っ黒な極太の筆で塗り潰した。
「勇気を振り絞って振り絞ってやっと告白したのに!貴方は……」
さらに大粒の涙を零し、ディスプレイの前に崩れ伏した。
もう彼女が僕を見つめる事はない。彼女は僕達のフォルダをゴミ箱にドロップしたから。
[これらの項目を完全に削除しますか?]
潤んだ瞳で僕を見つめる彼女とは付き合ってる訳じゃ無い。僕らの間にはどうにもならない距離が常にある。
彼女は僕に色々な表情をさせたりポーズを取らせる。僕が見つめ返すとほんのり頬を紅潮させ悲しそうに微笑む。そして僕もいつしか……。
その日彼女は瞳を涙で歪ませていた。
「どうしたの?いつもの笑顔を見せてよ」
僕が言うと、
「あなたに何が解る?貴方をこんなに好きだったのに!」
彼女の眼からぼろぼろと涙が溢れ落ちた。
「僕じゃだめなの?僕が君を……」
突然彼女はいつものタブペンを手にすると僕を真っ黒な極太の筆で塗り潰した。
「勇気を振り絞って振り絞ってやっと告白したのに!貴方は……」
さらに大粒の涙を零し、ディスプレイの前に崩れ伏した。
もう彼女が僕を見つめる事はない。彼女は僕達のフォルダをゴミ箱にドロップしたから。
[これらの項目を完全に削除しますか?]
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公開:20/07/29 21:40
EG
楽しみながらたまにのんびりと書いていきたいと思っています。(創作グループstudioEG所属の小間使いです。)
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