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うつぶせでいつの間にかうたた寝をしていたようだ。ちょっと背中が冷えるなと思ったところで、クッションがふたつ、勝手に動いて背中に乗ってきた。

同居人が載せたのかとも思ったが、彼女はローテーブルを挟んだ反対側にいるから無理なはず。

夢でも見てるのかなと思っているが、なぜか背中が温かく感じられる。それもクッションが乗っている辺りを中心にして。

そこまで思ったところで、やはり夢を見ていたことに気がつく。

不思議な感覚だったなと起き上がりながらテーブルの反対側を見ると、彼女も両腕を枕に居眠りしているようだ。

しっかりとクッションがふたつ、背中から落ち、やはり実際にあったのかと思いながらよく見ると、

(そういやこのクッション、あいつらが好きで、よくこの上で寝てたな)

と思い出した。

僕が寒くないようにあいつらが寄り添ってきたのかなと感じて微笑んだ。白黒と虎毛をつまみながら。
その他
公開:20/07/30 13:35
375 死んだ猫の思い出 不思議な感覚 オオカミの自信作

武蔵の国のオオカミ( ここ、ツイッタランド )

武蔵の国の辺境に棲息する“ひとでなし”のオオカミです。

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