中学二年生
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「僕には、感情がないんだ」
学校帰りにユイトと一緒に公園のブランコに乗っていたら、彼は唐突にそんなことを言い出した。
「どうしたん? 急に」
遠い目をしながら前髪を掻き上げるユイトに俺は尋ねた。
「君にはわからないだろうね。ちょっと特殊だから、僕の存在は。サイコパスって言うらしい。僕みたいなの」
ユイトは切ない哀しみを堪えるように目を細めた。
「そうなんだ」
「僕の心は欠陥品なんだ。だから人の愛や友情を理解することができない。僕はサイコパスだから」
「へえ」
「僕には友達なんていない…」
独り言のように呟く。
「なあ」
「何?」
「俺はさ、お前の友達じゃないの?」
しばらく沈黙して、ユイトは不意に僕の顔を覗き込んできた。
「あのさ、僕は孤独なサイコパスって話がしたいんだよ。そのくらいわかってよ、友達なら」
「あ、わりー」
カラスがカーと鳴いた。
溜息の音。
「そろそろ帰る?」
「んだな!」
学校帰りにユイトと一緒に公園のブランコに乗っていたら、彼は唐突にそんなことを言い出した。
「どうしたん? 急に」
遠い目をしながら前髪を掻き上げるユイトに俺は尋ねた。
「君にはわからないだろうね。ちょっと特殊だから、僕の存在は。サイコパスって言うらしい。僕みたいなの」
ユイトは切ない哀しみを堪えるように目を細めた。
「そうなんだ」
「僕の心は欠陥品なんだ。だから人の愛や友情を理解することができない。僕はサイコパスだから」
「へえ」
「僕には友達なんていない…」
独り言のように呟く。
「なあ」
「何?」
「俺はさ、お前の友達じゃないの?」
しばらく沈黙して、ユイトは不意に僕の顔を覗き込んできた。
「あのさ、僕は孤独なサイコパスって話がしたいんだよ。そのくらいわかってよ、友達なら」
「あ、わりー」
カラスがカーと鳴いた。
溜息の音。
「そろそろ帰る?」
「んだな!」
青春
公開:20/07/29 23:41
最近は小説以外にもお絵描きやゲームシナリオの執筆など創作の幅を広げており、相対的にSS投稿が遅くなっております。…スミマセン。
あれやこれやとやりたいことが多すぎて大変です…。
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