神様トントン相撲
2
3
祖父の部屋から話し声と物音が聞こえる。誰か来ているのだろうか?
そっと襖を開けてみると祖父が一人でトントン相撲をやっていた。
「残った残った…ん?悟、どうした?」
「どうしたはこっちのセリフ。何やってんの?」
「神様トントン相撲じゃ」
祖父が見せてくれた土俵の上には釜とお膳が乗っていた。
「この道具はな、長く愛された付喪神なんじゃ。そんな付喪神が神様になる大切な儀式。それが神様トントン相撲じゃ」
祖父はトントン相撲を再開した。釜とお膳の距離が近づき、ガチャガチャと音を鳴らし大勝負を繰り広げる。僕はそれを息を飲んで見守った。
えいやっ!とお膳を投げた釜の勝利に僕は思わず拍手を送った。
照れたように赤くなった釜はふわりと宙に浮き、光と共に消え去った。
「ああやって、神になるんじゃ」と祖父が教えてくれた。
その夜、僕は夢を見た。
釜とお膳の神様が相撲を取っている。
その行事も祖父が務めていた。
そっと襖を開けてみると祖父が一人でトントン相撲をやっていた。
「残った残った…ん?悟、どうした?」
「どうしたはこっちのセリフ。何やってんの?」
「神様トントン相撲じゃ」
祖父が見せてくれた土俵の上には釜とお膳が乗っていた。
「この道具はな、長く愛された付喪神なんじゃ。そんな付喪神が神様になる大切な儀式。それが神様トントン相撲じゃ」
祖父はトントン相撲を再開した。釜とお膳の距離が近づき、ガチャガチャと音を鳴らし大勝負を繰り広げる。僕はそれを息を飲んで見守った。
えいやっ!とお膳を投げた釜の勝利に僕は思わず拍手を送った。
照れたように赤くなった釜はふわりと宙に浮き、光と共に消え去った。
「ああやって、神になるんじゃ」と祖父が教えてくれた。
その夜、僕は夢を見た。
釜とお膳の神様が相撲を取っている。
その行事も祖父が務めていた。
ファンタジー
公開:20/07/28 19:13
元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。
ログインするとコメントを投稿できます