夢のまた夢

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「お前はこの生活に満足しているのか?」
晴れ渡る大地、その草原にて親友に言われた言葉は私の心を大きく動かす。
数年に続く領土争いにて疲弊して行く民、それを見て見ぬふりをして将軍達は戦いに明け暮れている。私は親友に言った。
「満足している訳がない。こんな戦い、すぐに終わらせたい」
名声だろうが、軍功だろうがそんな物はどうだっていい。私はこの戦いを終わらし、民の、この国の笑顔をもう一度見たい。
「お前ならそう言ってくれると思ったよ」
親友は私の発する言葉を待っていたかのように笑みを浮かべた。真剣な目付きから見せた、平和の綻び。
——そして親友は鞘から剣を出し、太陽に高々とかざし呟いた。
「俺たちで戦いを終わらそう!絶対に!」
「ああ!!」
この時は輝いていた。そう…お前が亡くなるまでは。
親友の夢だった平和。待っててくれ。お前が求めていた平和、俺が今叶えてやる。
それがお前との約束だから…
ファンタジー
公開:20/09/26 01:37
更新:20/09/26 01:45
ジャンル初挑戦

勇と申します。
まずは書く楽しさを取り戻したいと思ってます。
ゆっくりと考えを変えていきます。
最近は気まぐれに更新中です。

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