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曇り空の朝、小学校の前を通るとタイヤを転がして歩いている妙な男を見かけ、つい声をかけた。
「このタイヤ?学校のだよ。校庭に埋まってたやつのひとつだ。仕事で俺が植えたんだ」
男はそう言って、内ポケットから様々な色をした種を取り出した。
「黒いのがタイヤの種だ。これを植えて肥料をやったあと雨でも降りゃ、成長して半分程地上に出てくる。でも中には、全部出てきちゃうのもあるから、それを車に利用するんだよ」
「タイヤにそんな秘密が…でも抜けた分は?」
「新しい種を植えるのよ。今も植えたとこ…ん、降ってきたな」
午後には青空が広がった。近くで雨宿りをしていた僕と男は外に出ると、何となしに学校まで戻った。だが、そこで意外なものを目にした。
「あれ…間違えた。土壌が適してないから、あんなのになったが…」
それは埋まったタイヤと大きさも形も同じ、雨上がりの虹だった。
「黒じゃなく、七色の種を植えちまった」
「このタイヤ?学校のだよ。校庭に埋まってたやつのひとつだ。仕事で俺が植えたんだ」
男はそう言って、内ポケットから様々な色をした種を取り出した。
「黒いのがタイヤの種だ。これを植えて肥料をやったあと雨でも降りゃ、成長して半分程地上に出てくる。でも中には、全部出てきちゃうのもあるから、それを車に利用するんだよ」
「タイヤにそんな秘密が…でも抜けた分は?」
「新しい種を植えるのよ。今も植えたとこ…ん、降ってきたな」
午後には青空が広がった。近くで雨宿りをしていた僕と男は外に出ると、何となしに学校まで戻った。だが、そこで意外なものを目にした。
「あれ…間違えた。土壌が適してないから、あんなのになったが…」
それは埋まったタイヤと大きさも形も同じ、雨上がりの虹だった。
「黒じゃなく、七色の種を植えちまった」
ファンタジー
公開:20/09/26 00:14
更新:20/09/27 01:11
更新:20/09/27 01:11
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