コンティニュー

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「疲れた、、」
最終列車を待つホームで口から漏れた。
25歳の私はそうぼやくと待っていた電車は来た。
乗車率は空いている座席が半数くらいだ。
私は空いている席に座ると、隣に60代くらいのサラリーマンが花束を抱えて寝ていた。
数駅先で、ほとんどの乗車客が降りていく。
先程のサラリーマンも寝過ごしかけたせいで、慌てて降りていった。
一枚の封筒を落として。
私は封筒を拾いに行く間に、ドアは閉まる。
どうやら手紙のようで、封は切られており、拾った際に封筒から便箋がはらりと落ちる。
内容を見るのは気が引けたが、手紙の一行が目に入った。
「あなたの意志は私が引き継ぎます。」
あのサラリーマンがどんな仕事を、信念を持っていたかは知らない。
しかし、この一行から周りから信頼される人だったのだろうかと思いはせる。
最寄り駅で降りた後、サラリーマンの特徴と降車駅を駅員に伝え、手紙を渡し、帰路に就いた。
その他
公開:20/09/25 22:09
更新:20/10/20 07:37

こめだわら( 東京都 )

20代後半、奈良県出身。
文章構成等々のご指摘をいただけますと幸いです。
400字を超える小説はnoteに書こうと思います。
https://note.com/rrr040339

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