警察の計画（３）

オーナーは大変困った。そこに警察が駆けつけた。
「君。何をしているんだ。今すぐ戻ってきなさい。君は若くて美しいのだから、自殺なんてしなくてもいいでしょうに」
「いいえ、私は自殺しなくてはならないの。どうしても会いたい人がいるの。そのためには死なないと…」
「なるほど、後追い自殺だったのか」
オーナーは合点がいったが、心配な状況なのには変わりない。
「いいえ、後追い自殺なんかじゃないわ」
オーナーは驚いた。
「死ななきゃ会えない人に、死んで会うのは後追い自殺じゃないのか」
「私が会いたい人は死んでなんかいないわ。でも居場所がわからないの。だから死んで幽霊になって、確実に探し出すの」
筋の通っているような通っていないような話である。