警察の計画(2)

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「もしもし、お嬢さん。何をしようとしているんだね」
オーナーの男は、優しい声になるよう努めて言った。
「見ればわかるでしょう。ここから飛び降りるのよ」
オーナーは焦った。理由なんて聞かずともわかってはいたが、やはり確定となると、誰しもが同じ反応をするだろう。
「何が不満なのですか。お金ですか。お金なら、低い利子で工面してあげますよ」
「お金が問題じゃあないわ」
確かに、その女は、憂いた表情はしていたが、身なりはきちんとしていて、むしろ清潔感が溢れていた。
「なるほど、では失恋ですな。わたしが良い青年を何人か紹介してあげよう。なに、心配はいりません。高学歴で見目の良い青年を紹介しましょう」
「けっこうよ。自慢じゃないけど、男性には困ったことがないの」
「なるほど…」
その他
公開:20/09/27 09:03

かさ( 愛媛 )

来年以降のいきかたが決まりましたヽ(=´▽`=)ノ

コメント読んだりお返事したりするのはとても好きなので、気楽にコメントいただけると嬉しいです。

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